「今」がそれぞれ完全体
保育士ぴよこです🐣
保育の仕事は外から見るとゆったり子ども達と遊んでいるように見えて、実はマルチタスクな仕事だなぁ、とよく感じます。
学生の頃、授業で「子どもを見る時は背中にも目をつけないといけない」と言われて「えぇーっ!」と思いましたが、保育の仕事を始めてから、この言葉の意味がよくわかるようになりました。
保育の仕事は、サッカーやバスケットボールの試合に似ていると感じます。
自分の後ろで攻撃されてしまうことがないように、自分が常に敵と味方とボールが見える位置に動かないといけない、この点がよく似ています。
「背中にも目をつける」ということは常に自分が全体を把握できる位置に動くこと、そして背後にもいつもアンテナを張っておくことだと保育士として長く働く中でわかるようになりました。
さて、私は元々マルチタスクのタイプではありませんでした。
一つのことを頼まれるとそれだけしか見えなくなってしまう人だったため、失敗は数知れません。
そして「私は一つのことだけをやるような仕事の方が向いてるんじゃないかな」と考えたこともたくさんありました。
しかし、保育の仕事をする中で、本来持っていた個性が開発され、マルチタスク能力が上がったと感じ、感謝しています。
そして、いろんなことを同時に見れるようになってから、子ども達の様々な個性や才能、発達段階についても余裕を持って見ることができるようになりました。
そして、それぞれの子どもの良さを見つけていけるようになりました。
ある保育士さんが「最近は子どもの成長を見る時、自分の理想像を100点にして、そこから足りないところを教育することが子育てだと思っている人も多い。でも子どもは欠如体ではない。子どもはその時その時が完全体だ。」と話していました。
まさにそうだと思っている言葉ですが、これは子どもだけではなく大人同士もこのような視点を持って関わることが大事だな、と思いました。
新入社員や後輩を指導する時「ここまでできるようになってほしい」という目標設定をすることは大事だと思います。
でも目標に対してできていないところを指摘するのではなく、できるようになった部分を認め合う社会になれば、もっとみんなが気持ちよく働けるのかな、と思いました。
私は一般企業のことはよくわかりませんが、少なくとも私はどんな人に対しても「その時精一杯頑張ってきた現状」を認めて、伸ばしてあげる人になりたいと思います。