すべては愛で
保育士として働いていると毎年いろんな子どもと出会います。
それぞれ個性や家庭環境が違うので、マニュアル通りにいかないところが難しさでもあり、面白さだと感じています。
今までの保育を振り返ると、年々自分の保育経験や知識が増えていき、自分の見れる視野が広がるにつれ、子ども達のタイプも広がるようにしてくださったと感じています。
なので、保育経験の短い間に見ていた子どもは比較的落ち着いた子ども達でしたが、保育経験が長くなるにつれ、「落ち着きのない子」が毎年数人入ってくるようになりました。
この「落ち着きのない子」を見ていると2つのタイプがあることに気が付きました。
・好奇心旺盛で注意力散漫なタイプ
・家庭でスマホ漬けだったり、親が子どもの言いなりになっているタイプ
上のタイプの場合は親が手を焼きながらも子どもと向き合おうとしていることが多く、こういう場合は4、5歳になると落ち着くことが多いです。
(子どもによっては10歳くらいになって落ち着くことも見られますが、時が来ると別人のように落ち着くことが見られます。)
しかし、下の場合のように子どもがスマホ漬けになっていたり、親が子どもの言いなりになっている場合は、時間が経つにつれ判断力、思考力が低下し、ますます悪化していくことが見られます。
これは、「子どもがやりたいようにさせてあげている」と親が愛しているようでも、子どもが求めている愛情ではないので、その不満がどんどん抑圧されて溜まっていくからだと言われています。
抑圧されて溜まったものは土砂となり、思春期には水槽に手を突っ込んで、沈殿している土砂や小石をひっかき回した状態になると言われています。
カール・メニンガーというアメリカの精神科医、精神分析家の名言に「愛こそ妙薬」という言葉があります。
愛こそが最高の薬であり、栄養です。
とは言っても家庭で子どもと向き合っているとイライラすることもあると思いますし、ずっと愛で接することが難しいことも多いと思います。
大事なのは一人で抱えないことだと思います。
よい友人や信頼できる公共の機関なども利用しながら、苦しい人が抱え込まずに楽になることを願っています。
そして、よい繋がりが広がり、助け合いながら皆で子どもたちを愛で育てていける社会が広がることを願っています。