「穴」によって見えるもの
本日ついに例のアベノマスクを受け取ったぴよこです🐣
緊急事態宣言が解除され、心なしか人々の緊迫感が和らいだような空気を地元を歩きながら感じていました。
今回のコロナ禍による影響は様々ありましたが、世界的に最も大きな打撃は経済的損失だと思います。
そんな中、緊急事態宣言の解除と共に少しずつ観光地や商業施設など都市が動き始めている、というニュースを見ながらふと学生時代に聞いた言葉を思い出したので書きたいと思います。
私の通っていた大学にはどの学科にも必ず週に一度、大学内の大きなホールに集まって学長自らが大学の歴史や敷地内にある植物等について話をする授業がありました。
学長の話は正直つまらなく、一限の授業だったこともあり私も周りの人も半分寝ながら聞いているような授業でした。
そんな学長がある時、体調を崩し入院することになりました。
私の通っていた大学はミッション系ではなかったのですが、どういうつてか急遽その授業の代理講師としてシスター(修道女)の方が来られて、授業が始まりました。
シスターの授業の期間は記憶が曖昧ですが、数ヶ月続きました。
結局学長の体調は良くならず、シスターの後は学長の娘さんが授業をするようになりました。
その数ヶ月のシスターの授業は、シスター自身の経験談や出会った人の話などでとてもわかりやすく、その時は私もしっかり起きて授業に参加していました。
そのシスターの授業の中で「人生に穴が開いてこそ見えるものがある」という話がありました。
ある女性に結婚を前提にお付き合いしていた男性がいたそうですが、その女性に婦人科系の病気が見つかり、生涯妊娠が難しいと医師に告げられたそうです。
そのことを交際相手に伝えたところ「子どもが産めなくても、あなたの存在自体が大事だ」と相手が答えてくれたそうです。
これによってこの女性は病気という「穴」によって「真実な愛」を見つけた、このように人生に何か「穴」が開いたとしても、「穴」を通してしか見えないものがある、という授業の内容でした。
当時私自身いろいろ悩んでいて「穴」が多かったから印象に残ったのかも知れませんが、これ以降何か「穴」のような問題にぶつかった時、このシスターの話を思い出すようにしています。
今回のコロナ禍によってたくさん損失はありましたが、必ずこの「穴」によってしか見えないもの、見つけられないものがあると思います。
「お互いを思いやり、助け合う心」
そんな心の輪が今回の「穴」によって社会全体、世界全体に広がっていくきっかけになることを願っています。